何故だ?何故なんだ???
4Kテレビに「ハイスピードHDMIケーブル」をつないで「4K-UHDレコーダー」に「4K-UHDディスク」を入れて再生するのに4Kネイティブ映像が出ないのは?
もういいかげん私も4Kテレビを買いたいので、量販店に再度足を運んだ。
このブログで4K-UHDのレビューをしている以上、本来なら4Kテレビを使ってクオリティの検証をするのが筋だからだ。
もちろん、放熱対策で扇風機という人工呼吸器を付けた状態の「我が家のCELLレグザ」が、いつ天に召されるか分からないというのもあるし。
そして、前回手持ちのパナ4Kレコーダーの4W200を店頭の4Kテレビにつながせてもらった時に、気になっていた点が1つあった。
それは、レコーダー側のHDMI接続設定を、4K / 60P 伝送モード設定で「高速 ( 18Gbps )」にするのを忘れていて「出力なし」にしていた事。
( というか自動で最適な出力がなされるのかと思っていた )
だから本来の映像で見れていなかった可能性があった。
このミスを直さずに、やれ「4Kテレビはダメです」みたいなことは言えないなと。
前回の記事では「クソミソ」に言ったからねぇ。
だからちゃんとした設定で4Kテレビの実力を量るために画質の再検証をしたわけだ。
今度はちゃんと接続時に「高速 ( 18Gbps )」にして確認したい機種につながせてもらった。
「前回はちゃんと設定してなかったので4Kテレビの真の実力が出せてませんでした。ボロクソに言ってごめんなさい、私が間違っていました。」なんて謝る事態になる可能性もあった訳だ。
その場合は素直に謝るつもりだった。
しかし・・・・・。
あとは読んでみて欲しい。
私は何故こんなにもアンチ4Kテレビの立場に立ってしまっているのだろう・・・。
何故いつまでたっても4Kテレビに買い換えられないのだろう・・・。
なんで毎回こんなにもネガティブな記事を書かなければならないのだろう・・・。
もういいかげんこんな記事は書かなくていいように「これだ ! 」というモデルにめぐり逢いたいのだが・・・。
4Kテレビの画質を量販店にてガッツリ検証させてもらった
まずは前回確認したときに一番高性能だったはずのパナの VIERA TH-55GZ2000。
前回の設定ミスを検証しなくてはならないからね。
つづいて高画質化のためにAIを導入したという東芝 REGZA 55Z740X。
最後に数日前に放送画質を見てなかなか良いと思ってたシャープの8Kテレビ、AQUOS 8T-C60CX1。
時間の関係もあるし、「新しいもの」、「高画質であるはずのもの」を中心に視聴させてもらった。
ソースはリアルタイムの放送ではなく、全てを録画ものを含むメディアソフトで行なった。
地デジ素材は動きボケの確認のため格闘技「RIZIN」の録画BD-R。
BS素材はWOWOWで放送された「アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー」の録画BD-R。
BDはパッケージソフトの「ターミネーター2」の4Kリマスター版 ( 4K-UHDに同梱のもの )。
4K素材はNHK BS4Kで放送された紀行番組の8Kダウンコンバート版の録画BD-R。
アニメ素材として同じくNHK BS4Kで放送された「新エヴァンゲリオン劇場版 破」の録画BD-R。
4K-UHDは前回もチェックに使用した「ターミネーター2」と本物4Kの「ボヘミアン・ラプソディ」、そして一般的に高画質で定評のある「レヴェナント 蘇りし者」をチョイス。
できるだけ自宅での視聴距離に近いように、また、ディスプレイ表面のグレアによる反射が少なくなるように、高い位置に展示してあったディスプレイに合わせて脚立を借りてその上に立ち、ガッツリ検証した。
17時過ぎから閉店まで時間にして実に2時間。
あまりに真剣に検証していて時間も忘れていた。
閉店で慌ただしくなった店員を見てはじめて、閉店時間となっていることに気がついたくらいだ。
よく店員さんもキレずに快く付き合ってくれたものだ。
K'sデンキの店員さん、感謝します。
ほんとK'sの店員さんは対応が素晴らしい。
ちなみにちゃんとお礼の買い物はして帰った。
さて、結果は・・・。
4Kテレビの画質に関して驚愕の結果が待ち受けていた
今度こそ、こんな映像しか映し出せないのなら4Kテレビなんかこの世から全て消えて無くなってくれ、と思った。
メーカー名、製品名、もうそのまま書いてるが、ここに書いたモデルは買う候補に入っていた「まだ良い方」だからね。
全てのテレビがダメなのだから、特定のメーカー・商品を非難している訳ではない。
これが画質にうるさい消費者のリアルな声。
私は本当に早く4Kテレビに買い替えて「扇風機の音に悩まされずに快適な状態で映画を観たいだけ」なのだ。
これを読んで本気で製品の画質改善に取り組んで欲しいだけなのだから、営業妨害だなどと訴えたりしないでほしい。
最初のGZ2000。
地デジは全くダメ。
選手の紹介として表示されているワイプサイズの人の顔がもう耐えられない汚さ。
画面全体も、細部が極端に言うと「ステンドグラス」で表現されているかのように「階段状」になってしまっている。
細部がアップコンで細かくなるどころか、とりあえず周辺の階調を一ヶ所にまとめてただ滑らかにしました、という感じ。
それが「ステンドグラス」という表現を使った理由。
まだ2Kテレビでの荒い表示のほうが遥かに自然だ。
やっぱりどう見ても4Kテレビのレビューで「アップコンで4Kのようです」、なんて言ってる人の感覚が理解出来ない。
一番良かったのはBS素材。
「インフィニティ・ウォー」の「ミス・ポッツ」と「トニー・スターク」が公園で会話するシーンでは、顔の精細感が2Kレベルではなく4Kレベルになっていた。
ここには正直関心した。
ただ一番良いとは言っても、良い点はここだけ。
背景は逆に転送レートのデータ量が少なくなるからか粒子感でザラザラしててすごく汚い。
安定感が無く常にうごめいているのだ。
だから顔の精細感との差ですごく気になってしまう。
動きボケも盛大に出ており、人物など動く周りに「透明のゼリー」がたっぷりとまとわりついていた。
人物など転送レートが高くなる部分のみ2Kテレビで見たときよりも高画質で、あとは2Kテレビのほうが良い。
BD素材、まるでダメ。
2Kテレビで見るより画面の滑らかさだけは感じられても、精細感・解像感は全く無い。
滑らかに見えるだけ。
BS素材で見た「アップコンされて解像感が上がった」感覚は全く無く、逆にクオリティダウン。
2Kテレビではあれだけ感動を覚えるほど「クッキリ・しゃっきり」していた超高画質の「ターミネーター2」の4Kリマスター版が、その凄さは欠片も無くなっていた。
そして、動きボケはBS素材よりもさらにひどく感じられ、違和感がハンパない。
オープニングの「STUDIO CANAL」のロゴが出る場面ですでにツブツブの粒子が「もわんもわん」とうごめき気持ちが悪い。
気になって気になってもう物語に集中するどころではなくなってしまう。
こんな症状は2Kテレビには無い。
4K「エヴァ」。
滑らかなだけ・・・。
4K解像度は全く感じられず。
2Kテレビでシャッキリ映っていた輪郭などの「描線」は逆に埋もれてしまっててシャッキリ感が消え失せた。
まだ2Kテレビのほうが解像感が高い。
もともと低レートで放送されていて2Kテレビで見た時でさえ4K感は全く無かったが、まさかここまで生ぬるい映像が出てこようとは・・・。
そしてターミネーター2の4K-UHD。
「あなた4Kテレビなんでしょう ? なぜ2Kテレビに負けているんですか ?」という画質。
前回の失敗を踏まえて、今回はHDMI接続設定を最高の映像が伝送できるように高速モードに変更した。
それなのに・・・それなのに・・・この画質。
精細感・解像感はターミネーター2のBD盤となんら変わりなし。
動きボケもひどさは同じ。
HDR、「それってなんの効果があるんです?」と問いたいほどなんの「凄さ・感動」も得られない。
「精細感」・「解像感」・「画面の安定感」・「色彩の鮮やかさ、自然さ」・「映像の自然さ、リアリティ」・「その場にいるような空気感」。
どう好意的に見ても、どの点を考えても自宅の2KテレビCELLレグザで見る映像を超えたところが無い。
本物ネイティブ4K素材の「ボヘミアン・ラプソディ」ですらはるかにクオリティダウンしてしまってて、映像美に感心してしまう感覚が失われる。
自宅で見た、「フレディ」が「ウェンブリー・スタジアム」の舞台に上がった時にスタジアムを埋め尽くす観客たちの姿が眼に飛び込んでくるシーン。
会場の空気感まで再現されたリアルで臨場感溢れる映像は「おお!」と唸るくらいに凄かったのだが、GZ2000では観客と観客の間など細部の情報が潰れてしまっていて、のっぺりしてとても人工的。
リアルさの欠片も無く、色彩もちゃんとHDRなのだから美しく出るかなと思ったら自宅で見るよりも色彩が不自然。
※( 自宅の2Kテレビでは4K-UHDの色彩がおかしいディスクがほとんどで、ちゃんと4KテレビのHDRで見れば色彩が美しく再現されるものとばかり思っていた。なのにこれか・・・。)
自宅の2Kテレビで感じたネイティブ4Kの超解像感はどこへ消えてしまったんだ?
なんで4KテレビでHDRでちゃんとHDMIも高速に設定して見てこんな映像になるんだよ。
じゃあどうやったら4Kテレビでネイティブ4Kの凄みを感じる事が出来るんだ?
数十万円するようなハイエンドプレーヤーじゃなければ本物の4Kネイティブ映像は観れないのか???
じゃないだろ ? 現に自宅では普及価格のレコーダーでもちゃんと4Kネイティブ感が出てるんだから。
GZ2000といったら、パナソニックだけじやなく日本の、いや世界のフラッグシップと言えるレベルの位置付けの製品であるはずだ。
店頭デモの「黒いドーベルマンが浜辺を走る映像」など文句のつけようが無い超絶高画質映像なのに、なぜ実際に見るソースはこんなショボい画質になってしまうのか・・・。
つづいてZ740X。
さすがに同じレグザの系列。
自宅のテレビに一番近い感じがする。
地デジはパナよりも良い感じ。
しかし、ステンドグラスな感じはこちらも同じ。
やっぱり2Kテレビで見たほうが良い。
BS素材はパナほどの精細感アップは見られず。
しかし、画面全体ではパナよりも安定感があり、全体が馴染んでる感がある。
ただ、これも2Kテレビのほうが良い。
BD、これもパナよりも良いが、2Kテレビでのあの精細感・解像感は得られず。
動きボケも盛大。
「AI」ちゃんと仕事してます?という印象しか受けなかった。
あれってネット動画専用の機能だったっけ?
4K-UHDは、なぜかオープニングの「KADOKAWA」のロゴや「セットアップ画面」ではまともな色彩だったのに、本編に入ると色彩が3分の1くらいまで抜けているように後退し、無彩色に近い感覚に。
これは焦った。
自宅でも4K-UHD再生時に時々色が抜けたように感じるときがあるので、プレーヤーがおかしいのかもと思ってプレーヤーの電源をリセットしたりしたが変わらず。
ディスクを「ターミネーター2」から「ボヘミアン・ラプソディ」に変えてみるが変化なし。
どうやってもまともな映像が出ず、もはや2Kとすら言えない嘘のように汚い映像しか見られなかった。
そのすぐ後に見たシャープ8Kテレビではまともな色彩が出たので、Z740Xのデフォルトの設定がおかしかったのだろうか?
デフォルト設定といっても恐ろしく汚い映像だったので、それもおかしいように思う。
プレーヤーの色彩がたまにおかしいといっても、自宅でもあそこまで汚い映像にはならないので、やっぱりZ740Xのせいか?
このおかげで他のソースはチェックするのを忘れていた。
ちなみに、自宅に帰ってからおかしかったタイトルを再生してみたが、普通にキレイな色彩が得られた。
まあ、レンズクリーニングをしてからの再生なのでレコーダーが原因という疑念が拭えたわけではない。
どちらにせよ、自宅のCELLレグザを超えているとはとても思えなかった。
最後はC-60CX1。
これが総合的に見て一番良かった。
正直、「惜しい」というところまで来ている。
地デジ、まあこれなら許せる。
BS、これもなかなか良い。
BDは自宅で見る映像に一番近い感じで精細感・解像感が出ていた。
4K-UHDも同じ。
精細感・解像感は高い。
しかしだ、本来2Kテレビの4倍・16倍の高精細でなければならない映像が、「自宅の2Kテレビに近い」程度でしかなく、とても圧倒的なクオリティの差は見て取れない。
※ ( 画面から約2m距離をとっての感想 )
なんせ本当なら8K映像レベルになっていなければおかしいのだからね。
そこまでではない。
おまけに、動きボケに関してはやっぱり他のモデルと変わらず目立つ。
他モデルと比べて、気持ち、ほんの気持ちだけ少ないような気もしたが、気のせい程度。
動いてる人物や物の精細感の高さ、背景の精細感の高さにあって輪郭部分に発生するこの「ゼリー状のボケ」は致命的だ。
もう違和感が凄すぎて気持ちが悪い。
確かに、このモデルで見る8K放送や4K放送のアップコン映像はかなり良い。
そしてなぜか動きボケが目立たない。
関心できるくらいだ。
シャープさんすごく頑張っているよ。
でも、ほんとうに惜しいところまでは来てるのだが、40万円以上出して買いたいと思えなかった。
画面サイズも正直大きければ大きいほど画像は荒いし。
だから、夏と秋に発売予定の「48型4K有機EL」に望みをつなげて私の検証は終わった。
もちろん、今回も「これ買います ! 」となったモデルは無し。
もし仮に、今回のように実際に自分の試聴機を使って検証せず、価格ドットコムなどのレビューを信じてネット注文して商品が届き、設置・視聴していたら、私はぶちキレていた。
怒り心頭で返品していただろう。
4Kテレビで4Kネイティブ映像が出てこないのだから。
私の眼がおかしいのだろうか ???
それにしても、なぜ高解像度のテレビはこんなにも人工的で不自然な印象がして、2Kテレビのあの自然でリアリティや空気感を感じる映像が出せないのだろうかと不思議に思う。
「YouTube」の8K映像を映し出した2Kテレビの画面は、もうそのまま4Kテレビのデモ映像と言ってもいいものなのに。
※ ( 画面から約2m距離をとっての感想 )
それとも、私だけが脳内の映像処理力が高くて勝手に映像補正してしまい、2Kテレビをものすごくリアルに感じてしまっているのだろうか?
私は写真のような模写をするのが得意だから「普通ではなく」感じてしまっているのだろうか?
※私のネタバレ感想記事の「ホテル・ムンバイ」と「ドクター・スリープ」のアイキャッチ画像をご参照。
1記事のイラストに1ヶ月とか時間かけてられないので「イチから」模写したわけではなく、塗り絵のように全面に色を塗り重ねただけではあるが、間違いなく私が描いた絵である。
画像はそのまま使用したのでは著作権が絡んでくるから面倒だ。
だからフォトショで手描きした。
最後に皆さんに問いたい。
私のように4Kテレビの映像が「汚い」「ダメだ」と思っているのはごく少数なのだろうか?
私が異常なのだろうか・・・?
まあ、仮にみんなが「キレイじゃないか、なにが不満なんだ ? 」と言ったとしても、やっぱり私にはあの映像はとても耐えられないが・・・。
2020.9.2追記
あれから48型有機ELの実機が地元にも並んだのでチェックをしに行った。
結果は完全に期待を裏切られ、55型と全く同じ映像だった。
今回の事で4Kテレビには本物の4Kネイティブ映像を映し出せる能力が無いのだとの結論に達した。
実機を見た事以外にも、4Kテレビは映像がダメだという事を裏付ける事が有ったし。
マーベルMCUシリーズの4K-UHD盤の映像が酷いというネット上の情報と、この記事にいただいたコメントから判明したことだが、4KテレビでマーベルMCUシリーズの4K-UHD盤を見ると「これで4K ???」という映像しか出ないらしい。
それに対して、私の2Kテレビ「CELL REGZA」に映るマーベルMCUシリーズの4K-UHDはどれも素晴らしい4Kネイティブ映像だ。
※アベンジャーズ/エンドゲームのレビューをご参照
1作目のアベンジャーズ4K-UHD盤にしても、YouTubeの「アベンジャーズ8Kデモ」に迫る超高精細映像。
2作目、3作目も、「キャプテン・アメリカ」シリーズの方も同じだ。
映像が酷いと言われる意味が解らない。
こんなに凄い映像なのに、「こんなの4Kじゃない」とこき下ろされている「ディズニー」さんがかわいそうだ。
あれだけ凄い映像を「4Kテレビを使ってる人たちが映し出すと全くダメ」という事実から、「私が4Kテレビの映像が全くダメと感じてる感覚は正しい」という結論が出せる。
また、この記事の(実際4Kテレビを使ってる方の)コメントにもあるが、「4Kテレビはちゃんと画質調整をすればBDより上の映像が出る」らしい。
そんなの私の2KテレビですらBDのはるか上の超絶映像が出てるのに、当たり前というか、画質を追い込んでも4Kテレビには「BDの4倍どころかBDより上」程度の実力しか無いという証明ではないか。
「ダークナイト」のI-MAXシーンの映像でも、とてつもない情報量が2Kテレビで表現出来てるというのが揺るぎない事実。
私は4K-UHDのレビューのために4Kテレビを買う資金をヤフオクで捻出していたが、無駄なので取りやめて自己投資に回した。
4Kテレビがこれでは4K-UHDのレビューをやる意味が無いのだから。
※2020年11月18日追記
思うに、2Kテレビではソースに収録されている情報がそのまま表示されているから凄い精細感が出ていて、4Kテレビでは入力された情報を映像エンジンによって言わば「再エンコード」された状態で表示するためモッサリと不自然になっているのではないだろうか。
だから4Kのはずなのに2Kのアップコンのように見えてしまうのでは?
はたまた倍速処理の能力が4Kの解像度に対応しきれていないために「ダブってる」というか「過剰」というかモッサリとしてしまっているのでは?
トム・クルーズも「4Kテレビは倍速をオフにして観よう!」と言っていたらしいので、こっちの考えのほうが当たりのような気がする。
また機会があったら、今度は倍速をオフにした状態で検証してみなければなるまい・・・。
※4K-UHDの映像・音声を2KテレビCELL REGZAでレビューしてみた一覧はこちら↓
注・お伝えしたとおり4Kテレビで観た場合では出てくる映像が全く異質なのでご注意を。