「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」のBlu-ray盤レビューです。
「マッド・マックス」シリーズの生みの親「ジョージ・ミラー」自身が実に30年ぶりに監督し、第88回アカデミー賞で最多6部門受賞した大傑作ですね。
焼き直しでもリメイクでもない、全く新しいマッド・マックスを作り上げました。
御年70を超えてのこの「異常なエネルギーの塊」作品の制作。
凄すぎます。
ちょっと前の作品ですが、4K-Ultra HD Blu-rayが発売となり過去のBlu-ray盤との画質差がとても気になるので、画質・音質を検証してみましたよ。
※以下Blu-rayをBDと略します。
ちなみに私、大人気漫画「 キングダム 」でいうと「 麃公 ( ひょうこう ) 将軍」タイプの本能型なので、上手く作品の評論が出来ません。 「良いか悪いか」、「面白いか面白くないか」は直感的に感じられるけど、どこがどうだから面白いか、という細かいところは気にしないし表現出来ません。 ですから、作品に対する深い考察みたいなものはAmazonレビューとかでも上手に語っている方が沢山いらっしゃるのでそちらにお任せします。 基本観て内容が気に入ったものしか買いませんので、パッケージソフトでレビューしてるものはお気に入りの作品ということでご理解ください。 そういうことで画質・音質中心のレビューをしますね。 画質・音質レビューも「綺麗か汚いか」、「音が良いか悪いか」のみで、「コントラスト」がどうの「白浮き」がどうの「ダイナミックレンジ」がどうのみたいなことは判りません。 その代わり、私は「スーパーリアルイラスト」という写真のような絵が描ける能力があり、そのため画像判別能力は普通ではないことを記しておきますので判断材料にしてください。 耳も普通よりは良いと思いますが、なんせもう50才になるので若い頃聞こえてた音が聞き取れなくなっています。 音質面の詳細なレビューは少なめです。 ※画質は2Kフルハイビジョンテレビでの評価で、音質評価は音響効果も含めての点数です。 一応レジューム再生対応。 ディスクを一度取り出すと非対応になりますが、ディスクを出さずに再生すると勝手に続きから始まります。 字幕は読みやすい明るさとなっていますね。 オープニングからかなり色彩が濃いです。 意図的に濃くしてる感じ。 ※まだ作品を観たことがない方はここからは一部ネタバレ部分が含まれますので飛ばしてください。 明るい部分はかなり良い画質ですが、主人公「マックス」が追いかけられる背景の岩山の暗部に盛大に「ジラジラ」としたノイズが見えます。 「イモータン・ジョー」の砦では、岩山の質感が良い場面もあり、異形のイモータン・ジョーの顔も解像度が高い。 はるか下に見える群衆もしっかり区別できます。 車両はボロボロなイメージのものが多いので、質感的には良く感じにくいですね。 赤い大地と真っ青な大空の対比が美しい。 タンク・ローリーを走らせる「シャーリーズ・セロン」演じる女司令官「フュリオサ」が、敵のバイク集団「ヤマアラシ」に襲われる場面は疾走感とド派手なアクションでクセになる。 巨大な砂嵐がとても美しいです。 陽光の下でのシーンはかなり良い画質ですが、日が当たっていない場所などはノイズが多いですね。 場面によって画質に差があります。 また、色が濃すぎて不自然に感じました。 砂嵐が過ぎてマックスが女たちを見つけるシーンでは、かなり良いですね。 バイク集団がいる谷間も鮮明で良い。 追跡され、「ぬかるみ」にはまる青一色の場面も非常に良い画質。 全体にBDとしてはトップレベルな画質なのが認められます。 しかし、色彩・色の濃さがかなり不自然なんですよね。 画質は良いんだけど、荒廃した世界の設定からかかなり赤茶色く全体に色が濃過ぎてなんだか良く感じないのが残念。 音声はドルビーアトモス仕様。 ※アトモス非対応のAVアンプでは、ドルビートゥルーHD7.1chに自動変換されます。 オープニングのワーナーロゴから獣のようなド迫力のエンジン音が響きます。 ※まだ作品を観たことがない方はここからは一部ネタバレ部分が含まれますので飛ばしてください。 オープニングではマックスの独白がリアルに画面内に定位し、過去の世界の出来事をつぶやく沢山の人の声が左右に広がります。 気配を感じたマックスが飛び乗るインターセプターのチャージャー音が吠え、轟音のエンジン音が鳴り響きます。 一瞬の静寂のあと、後方から突然エンジン音がして、マックスを追いかける「ヤベー奴ら」が通り過ぎて物語の幕が上がる。 捕らえられ、逃亡を図るマックスの場面では、音楽が前方、左右を中心に広く広がり、後方からも包まれます。 強烈な轟音と共に「MAD MAX FURY ROAD」のタイトルが浮かびます。 現れた砂嵐の重低音が気持ちいい。 砂嵐内の音はこちらも「嵐状態」で鳴りまくりです。 その後も轟音は轟っぱなしですが、アトモスにしては音のキレが悪い。 迫力はありますが、音の移動感はあまり無く、音楽とセリフと車の音がメインという印象。 アトモスにしては音の鮮度と音響効果が物足りない感じ。 しかし、車のエンジンの重い轟音はいいですね。 フュリオサ ( 砦の大隊長 ) : シャーリーズ・セロン イモータン・ジョー ( 砦の長 ) : ヒュー・キース・バーン ニュークス ( 味方になるウォーボーイズ ) : ニコラス・ホルト スプレンディド ( 落ちて死ぬイモータン・ジョーの妻 ) : ロージー・ハンティントン=ホワイトリー トースト ( 武器に弾を込めるイモータン・ジョーの妻 ) : ゾーイ・クラヴィッツ ケイパブル ( ニュークスの恋人になるイモータン・ジョーの妻 ) : ライリー・キーオ ダグ ( 銀髪細身のイモータン・ジョーの妻 ) : フィリップ・ストーン フラジール ( 戻ろうとしたイモータン・ジョーの妻 ) : コートニー・イートン リクタス ( 怪力のイモータン・ジョーの息子 ) : ネイサン・ジョーンズ スリット ( 口を縫っているウォーボーイズ ) : ジョシュ・ヘルマン 人食い男爵 ( 鼻に被せものをする太ったリーダー ) : ジョン・ハワード 武器将軍 ( 戦車のような車に乗る完全武装のリーダー ) : リチャード・カーター バルキリー ( フュリオサの故郷の鉄馬の女たちリーダー ) : ミーガン・ゲイル 種を大切にする老婆 ( 鉄馬の女たちの一人 ) : メリッサ・ジャファー ・狂気のマシンデザイン ・マックスとフュリオサ ・荒廃した世界の創造 ・5人の妻たち ・怒涛のカーアクション ・未公開シーン集 ( 母親 / スプレンディドの最期 / 決断 ) ドルビーデジタル5.1ch日本語 英語字幕 金欠なのでビンテージものばかりですが・・・画も音もお気に入りです。 ※AVアンプがあるためモニター用途として使用 センター=デノン SC-E757✕1本 フロントトップ=KEF Q300 ( リニューアル版 )✕1組 作品の出来はやっぱりマッドマックス2には敵いませんが、砦に戻るクライマックスのチェイス場面はこちらのほうがはるかに凄いですね。 精細感など、BDとしてはかなり良いのですが、いかんせん色彩が濃すぎて良さが後退してしまっています。 調整を失敗してるような感じですね。 もったいないです。 ストーリーさえ分かればいい、という方にはこちらでも充分ですが、正直最低でも4K-UHD版にセットされているBD盤くらいの画質でないと違和感を感じると思います。 胃もたれするような劇画調が好みな方にはいいかも。
作品評価
9点
画質評価
6点
音質評価
7点
マッドマックス怒りのデスロードBD盤の画質面
マッドマックス怒りのデスロードBD盤の音質面
作品基本情報
監督
ジョージ・ミラー
脚本
ジョージ・ミラー / ブレンダン・マッカーシー / ニコ・ラサウリス
制作
ジョージ・ミラー / ダグ・ミッチェル / P・J・ヴォーテン
製作総指揮
イアイン・スミス / グレアム・パーク / ブルース・バーマン
音楽
ジャンキーXL
劇場公開年
2015年公開
キャスト
マックス ( 主人公 ) : トム・ハーディ
製品基本情報
発売年
2016年発売
本編時間
120分
映像特典
・撮影の舞台裏
ディスク情報
ディスク1枚/2層収録50GB・H264/AVC方式
映像収録情報
16✕9 ( 1.85:1 )1920✕1080p
音声収録情報
ドルビーアトモス英語
字幕情報
日本語字幕
定価 / 実売価格帯
2381円+税 / 1000円前後※記事作成時点の価格ですので変動あり・購入前には必ずご自身でご確認ください。
発売元
株式会社 ワーナー・ブラザーズ・ホームエンターテイメント
※私の視聴環境
TVモニター
東芝 CELL REGZA 46XE2
4Kブルーレイレコーダー
パナソニック DMR-4W200
AVアンプ
パイオニア SC-LX86
9chスピーカー ( イマーシブオーディオ非対応 )
メイン・サラウンド・サラウンドバック=デノン SC-700✕3組
ウーファー
ヤマハ YST-SW800✕1基
まとめ
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