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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのネタバレなし・あり感想

2020年2月5日

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド タイトル

天才「クエンティン・タランティーノ監督」の、「10作品で引退」手前の9作目となる本作

 

タランティーノ監督が愛してやまない60年代のハリウッドを舞台に、落ち目のスター俳優とそのスタントマンとの顛末を、当時実際に起こった「ロマン・ポランスキー監督」の妻「シャロン・テート」の「マンソン・ファミリーによる惨殺事件を絡めて描く大作映画です。

 

この作品は一緒にレンタルで借りた他の作品全てがどこかにぶっ飛んでしまうような強烈な作品だったので、ネタバレなし、ありで感想を書きます。

 

※追記

祝 ! 第92回アカデミー賞

作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞・脚本賞・音響編集賞・録音賞・美術賞・撮影賞・衣装デザイン賞の10部門ノミネートから・・・

 

助演男優賞 ブラッド・ピット

美術賞 

プロダクション・デザイン: バーバラ・リング

セット・デコレーション: ナンシー・ヘイ

の2部門受賞しましたね ! ! !

 

私はブラッド・ピットは助演ではなくレオナルド・ディカプリオとのダブル主演と思っていましたので、納得の結果です。

 

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのネタバレなしの感想

 

この作品は出演者が大物揃い。

 

落ち目のスター俳優役に「レオナルド・ディカプリオ」、そのスタントマンであり親友役に「ブラッド・ピット」が扮しダブル主役を務め、プロデューサー役には「アル・パチーノ」、スタントマンコーディネーター役に「カート・ラッセル」など、とても豪華な面々が出演しています。

また、史実で殺害されたシャロン・テート役に「スーサイド・スクワッド」の「ハーレイ・クイン」を演じた「マーゴット・ロビー」が出演し、可愛らしいキュートなシャロンを演じていてとても魅力的です。

 

当時のスターたちも、あの人やこの人、いろいろ出てきて楽しいです。 ( しかもみんな似てて素晴らしい ! )

 

この作品と同時に、「ジョーカー」と「ロケットマン」と「スパイダーマン / ファーフロムホーム」と「ゴジラ / キングオブモンスターズ」の計5作をBlu-rayレンタルしたのですが、この作品を観て、他の観た作品が私の頭から全て吹っ飛びました。笑。

 

凄すぎです、これ。

タランティーノ監督が「この作品で引退してもいいと思うくらい自信がある」と言ったらしいですが、まさしくですよ。

 

不満なところは一切なしただただ楽しいひとときの160分間でした。

観る前は「意外に長げーなー」と思っていましたが、あっという間に終わってましたね。

 

感覚的に作品で一番近いのは「パルプ・フィクション」または「イングロリアス・バスターズ」あたりでしょうか。

あちらよりも私はこちらが好みです。

 

あと1つで引退などと言わず、ご老体で傑作を生み出し続けている大御所たちのようになって欲しいのは私だけでしょうか ???

 

内容としてはいつものタランティーノ作品らしく、会話主体でダラダラと物語が進んでいくように見せて見事に結末に昇華させるという感じですが、実際の惨殺事件が絡んでいることもあり、不穏な雰囲気がラストに向かって終始プンプンと臭っています。

オープニングで「過激な暴力シーンが含まれます、ご注意ください」みたいな注意書きが出ますし、バイオレンスシーンはとんでもないものをブッ込んでくるタランティーノですから、どんなえげつないものがいつ来るんだろう、というドキドキがいつにも増して強かったです。

 

これ以上は伝えてしまうと面白さが台無しになってしまうので、ぜひその衝撃をご自分で体感してみてください。

 

「いやぁ、いいもの観たなぁ」、と大満足で終われると思いますよ。

 

 

 

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのネタバレありの感想

 

※まだ作品を観たことがない方はここからは完全にネタバレ部分が含まれますので飛ばしてください

観たことがある方はこちらをクリック

この作品は怪作ならぬ快作ですね~。

もうこれ以上ないというくらいにスカッとしましたよ

 

私は「マンソン・ファミリーによるシャロン・テート惨殺事件を扱った作品」ということだけを事前情報として仕入れた状態で、この作品を観ました。

 

観る前は、なにを勘違いしたのか史実を再現した重い映画だと思い込んでいたんですよね。

そのためいつ凄惨な惨殺場面が出てくるのだろうと、衝撃に備えるような感じで観進めていました。

 

劇中にその事件に向かって不穏な雰囲気が湧き上がってくるのが随所に感じられましたしね。

 

私が生まれる前の年の話ですから、殺害されたということは知っていても、どういうふうに、ということは全く知らなかったんです。

だから落ち目のスター「リック・ダルトン」宅にマンソン・ファミリーの面々が侵入したときには、「ああ、この人達も一緒に犠牲になったんだろうな、」と思ったんですね。愚かにも。

 

しかし、LSDでハイになっていたリックのスタントマン「クリス・ブース」に鉢合わせとなった侵入者は、ハイになった笑顔満面のクリスにそこまでやるかというくらいに悲惨な撃退をされてしまいます。

ここでようやく気が付きます

 

そうだ、この映画の監督はタラちゃんなんだ、」と。笑。

 

タランティーノが普通に史実を忠実に再現した映画を撮るわけがありません

 

ここのところ「ボヘミアン・ラプソディ」やら「ロケットマン」やら「運び屋」やら、史実を元にしたものや伝記映画の感動作にばかり接していたため、同じような作品だと勘違いしてしまっていました。

「俺ってめっちゃアホやん。」ってなってしまいましたよ。

 

ご存知のとおり、3人の侵入者は1人の女は顔面に大きなドッグフードの缶詰を投げつけられ顔面陥没、主犯の男は可愛らしかったクリスの飼い犬に腕を噛まれ股間を噛まれ、挙げ句にクリスに頭部を踏み潰されてしまい、もうひとりの女は頭部を散々壁や机に顔面からぶつけられてグシャグシャ。

 

さらに顔面陥没してた女がナイフを振りかざし喚きながら逃げるように外のプールへと。

そこに浮かんでいたリックに驚かれ、倉庫にしまっていた映画の小道具だった火炎放射器で丸焼きに。

 

本来ならこれだけ凄惨な場面だから眼を背けたくなるくらいのものなのに、あまりにもぶっ飛び過ぎてて思わず吹き出して笑ってしまいました。

「マジか~これ ! そこで火炎放射器 ??? 」って。笑。

 

映画スターだから銃くらい持っててそうなものだけど銃じゃなくて火炎放射器

事前にしっかり伏線としてリックの出演作で火炎放射器を使うシーンが出てましたしね。

 

もうほんとさすがのタラちゃんですよ。

普通の映画は作りませんね~。

 

あまりのぶっ飛び具合と、本来ならあのキュートなシャロンを殺害してた狂信者のくそったれどもが、史実と違いこれでもかと悲惨な返り討ちに遭うのを見て心からスカッとしました。

これぞカタルシスですよ。

 

タラちゃんの「こんな結末だったら良かったのに」という願望をやりたい放題やってて、しかもそれが観客みんなの「どんなに凄惨なものだったか知りたい」という気持ちをものの見事に裏切り「爽快な結末へと造り変えた」事で、おそろしい程の痛快さへと繋がったのでしょう。

 

こんなの作られた日にゃ、そりゃあ他の作品は飛んでしまいますって。

 

あまりの痛快なラストのため、それまでの内容が思い出せないくらいなのですが、他にももちろん素晴らしい場面が沢山ありました。

 

他に記憶してるのは、なんといってもシャロン・テートのキュートな魅力です。

 

「私この映画に出てるの」、って映画館に入らせてもらい、自身の出演シーンでの周りの観客の反応だったり映画そのものを「たった1人で表情を目一杯輝かせながら心から楽しんでる姿」は本当に魅力的。

劇中のいつも幸せそうにしてる姿が印象的で、実際の出演作のシーンもとても愛らしく、忌まわしい事件さえ無ければ「もしかしたらオードリー・ヘップバーンのように世界中で愛される女優さんになっていたんじゃないか」と思うと、とても残念ですよね。

だからこそ、この映画の結末が夢のような素晴らしさを持つのでしょう。

 

また、仕事が無くなってるのに危機感も感じず飄々と楽天的に過ごすクリスの姿も良いですし、その逆に仕事を失うかもしれないという焦りから情緒不安定に陥るリックにも感情移入してしまいます。

 

リックが人生がかかる共演作で利発な8才の子役と出会い、癒しを得ながら、逆転で自身最高の演技をやり遂げる場面も良かった。

ちょっと感動しちゃいましたよ。

子役の女の子が「おませさん」で妙に子供らしくなく、天才子役らしさが出てましたね。

 

劇中に早口でまくし立てるブルース・リーが出て来てクリスに吹っ飛ばされたり、スティーブ・マックイーンが出て来て呟いたりというのも面白かった。

 

信望者たちから「チャーリー」と呼ばれているチャールズ・マンソンが率いる「コミューン」の異常さも良く出てて、劇中にマンソンがほとんど出て来ないのに異常性があれだけ表現されているのは上手いなぁと思いましたね。

 

とにかく、どこを取っても素晴らしかったです。

タラちゃんの最高傑作と言ってもいいのではないでしょうか?

 

まとめ

 

いやいや、タラちゃん本当に良いもの見せてくれましたよ。

「むかしむかし、ハリウッドで・・・」という作品のタイトルのとおり、最上級の夢物語を提供してくれました。

とても素晴らしい時間をありがとう。

 

もう購入は必須の作品なのですぐにでも4K-Ultra HD盤を買いたいところですが、何故か他の作品と比べて値段が高い!

もう少し値段がこなれて来ないと買えないですよ。

 

私は値段が下がるまでもう少し様子見しようと思います。

 

 

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